2010年05月
2010年05月31日
2010年05月30日
腕時計サミット・イン・加賀温泉まとめ
非常に濃密でかつ充実した夢のような加賀での2日間でした。
大好きな時計に囲まれ、おいしい食事を取り、芸術家の方と接し、
情操が一層豊かになるかのような作品に出合い、これは私の
人生の中でベストに入るくらいの楽しい出来事でした。
日本の着物の良さ、日本古来の作品、そして日本の食べ物、
今一度時間が許せばじっくりと向き合ってみたいと感じました。
今回コーディネイトして下さった加賀の友人、ご一緒できた大阪の
友人とは元をただせば時計が取り持ってくれた縁です。SNSで知り
合い、オフ会で更に親交を深めた間柄です。それぞれ人格者で
居られながら気さく、そこにまた人格者の知り合が廻りに居る、
改めて素晴らしい方々と感じました。私はこのお二人ほどの人格者
とはなりえませんが、更に資質を高め、一歩でも近づく努力を行い
たいと思ったのでした。
改めてお二人には感謝させていただきます。
ありがとうございました。また必ずお会いしましょう。
腕時計サミット・イン・加賀温泉(6)
夢舟さんの工房を見学しているとお昼時を迎えましたので、昼食を
取りにむかった先は、友人おすすめの山中にあるお蕎麦屋さん
「そば工房 権兵衛」です。
街中から山間に向かって車を走らせて行きます。40分位行くと
ようやくぽつんと佇むお蕎麦屋さんが見えて来ます。私達が行った
のは少し遅めでしたが、駐車場は一杯で待つのを覚悟しましたが、
ほとんどの方が食べ終えた方ばかりでした。
ここはかなり山奥なのですが評判なのでしょうね。
そば粉十割の十割蕎麦、つなぎ二とそば粉八の二八蕎麦とあり
ますが、ここは二八蕎麦です。しかしそば粉を十、つなぎを二とした
割合で蕎麦打ちしているとありました。
蕎麦の種類は3種類。ざる、おろし、とろろ。
友人二人はざる、私は温かいおろしそば。それと山菜天ぷらと
岩魚の塩焼を注文しました。おいしいそば茶をいただきながら
待つ事しばし、次々と運ばれてきました。
ざる蕎麦ですが、器がざるではありません。(笑)
ざると温かいそばとでは麺の太さを変えてあります。
私のおろしそば、浅目の木製お椀に少ない目のおつゆ。たっぷりの
おつゆを想像していましたので意外でした。
まずおつゆを一口、出汁とそばの香りが広がります。次にそばを
一口、腰のあるそばの香り豊かな麺です。浅草で食べた蕎麦は、
私の心に残る程おいしかったのですが、この蕎麦も同様に印象に
残る味でした。
次は山菜天ぷら。これは加賀自然薯のもちもち感が印象的でした。
出てくるのに時間は掛りましたが岩魚の塩焼きは絶品でした。
熱々で食したのと、新鮮な岩魚でしたから美味さ倍増でした。
久々に美味い川魚と蕎麦でした。
次は加賀友禅です。友人のお母様が営むアトリエに連れて行って
いただきました。アトリエと言っても小さな看板が掲げてあるだけの
歴史ある上品な民家風です。しかしそれは改築後の姿、恐らくこの
佇まいは高尚な方の旧家か武家屋敷であったかの雰囲気でした。
中に招き入れられたらやはりと納得致しました。上がり框と太い柱、
手入れされた庭、手作りのガラス窓、この家自体も作品の様です。
「私の母は強烈ですよ。」と笑っておっしゃられてましたが、全然、
とても品のある、しかしはっきりとお話しされる美しいお母様でした。
以前私は接客業にいそしんでいまして、これまで延べ50万人くらい
相手をして来ました。その中で強烈な方をかなりの数相手させて
いただきましたので、それを考えてもお母様は至って普通、楽しい
方でした。
生け花作家でもあり工芸家でもあり、かつ幾多の入賞もしていらっ
しゃるとの事で、多種多彩な才能あふれるお母様です。
そのお母様から抹茶を振舞っていただき、着物の事、ビジネスの事、
友禅の歴史、たくさんお話を聞く事ができました。中には共感得る
部分が数多くあり、今後の私の人生にも当てはめても良い考えを
頂戴しました。
加賀友禅を拝見させていただきました。素晴らしい友禅です。
由水十久作の友禅は、今にも動き出しそうな仕草と豊かな人物
表情、そしてその精細さに舌を巻くほどです。遠目に見ると風に
揺れ動きそうにふっくら描かれたススキの穂が印象的です。
しっとりとした色遣いにも他の友禅、着物とは違う雰囲気が判ります。
着物掛けに掛けてあった七福神の内掛けも圧巻でした。立体的な
手刺繍とその細かな作り、色遣い、全てに驚きです。伺えば明治
初期の作品との事、昔の職人は本当に凄いものを作ったのだと
感心しきりです。
これらも眼福!
一日中見ていたい衝動に駆られます。
男の私は、友人の時計を拝借して腕に巻けますが、女性用の着物は
着る事が出来ません。それでも一度この内掛けを着たいと思った位
印象的な着物でした。
やはり日本伝統文化は素晴らしい。そしてそれらを継承するが如く
努力されていらっしゃる。ビジネスとして成立していますが、それは
後から偶然付随してくるのであって、決して最初から商材として取り
扱っていない考えが深く感銘を受けました。
夢舟さんも凄いが、このお母様もそれ以上に凄い方と実感した
次第です。
私は、約30年前に日本舞踊西川流と茶道裏千家の習い事をして
いました。その当時の懐かしい記憶がよみがえり、帰りの電車の
中で感慨に浸っていました。再度習い始めようかとも思いましたが、
さすがに今からでは無理ですね。
あっと言う間に帰りの列車の時刻が迫り、後ろ髪をひかれる思いで
加賀を後にしなければいけません。もっとゆっくりとお話しし、解説
付きで着物をじっくりと拝見できれば良かったのですが。
この2日間は、瞬く間のひと時でした。
2010年05月29日
腕時計サミット・イン・加賀温泉(5)
翌日も、前夜に負けないくらいの非常に内容の濃い一日となり
ました。
まず山中温泉では大変有名な「菊の湯」へ入浴に行きました。
少し硫黄のにおいが立ち込めた原泉かけ流しの温泉です。
ここは町営ですので観光客だけでなく一般の方もたくさん入浴に
来るそうです。そのために普通の銭湯へ行くかのようにタオル、
石鹸、シャンプーを持参しなければいけません。
広々とした浴室は、温泉宿の様に凝った作りではなく至って普通
です。しかし驚きは浴槽の深さです。大人の胸くらいまであり、お湯
も熱めです。足を放り出して座ればたちまち溺れてしまうくらいの深さ
です。そのために体が素早く温まりますので長湯はできません。
頻繁に出たり入ったりをしないとのぼせる事でしょう。
体が冷え切った真冬に、この温泉につかればどれだけ幸せでしょう。
最初は痛いくらいお湯が体にしみるでしょうが、慣れればそのうち
至福の時間となる事間違い無しです。
寝汗をかいた私にとってとてもさっぱりする事ができました。
さて次は加賀蒔絵観賞です。
加賀蒔絵の第一人者「山崎夢舟」さんの工房へお邪魔いたしました。
夢舟さんより先にボーダーコリーが出迎えてくれました。
夢舟さんは、時計ではピーター・スピークマリンの蒔絵ダイアルを、
ペリカン万年筆では蒔絵万年筆を製作している蒔絵師です。他の
蒔絵師にも魅力的な作品はたくさんあると思いますが、私は夢舟
さんの題材と、精細で立体感のある作品が好みです。
友人が以前夢舟さんで製作した象牙印籠も展示会から戻ってきて
いましたので拝見させてもらいました。
画像では見た事ありますが、実物を手に取るのは初めてです。
拡大鏡で見るまでもなく目視で十分良さが判ります。しかしさらに
拡大鏡で覗くと唸るしかなく、言葉を失うとはこの事です。周りの
時間が止まったかのように心が引き込まれてしまいます。更に
製作中のある品物を見せてもらいましたが、常軌を逸した作りに
一同凍りつき、そして驚嘆。こんな事ができるのかと感心しきりです。
まさに眼福!
夢舟さんの作品に触れ、語りすれば、他の蒔絵師の作品は物足り
なく感じる事でしょう。蒔絵も作って欲しくなりましたし、これは困り
ました。(笑)
夢舟さんは人間的にも魅力的でした。職人気質と言いますか、他人
を寄せ付けないオーラを発する方がいますが、全くそうではなく、
素朴な雰囲気を醸し出した誠実そうで温かみのある方でした。
ニューヨークで作品を展示販売し、ドイツでも販売する。世界に通ずる
蒔絵師が、私たちの目の前に居て話をしていると思うと感激の極み
です。
私の人生の中でも強烈に記憶に残る出来事となりました。
2010年05月28日
腕時計サミット・イン・加賀温泉(4)
さあ「徹夜時計サミット」の開催です。
次々と腕時計が出るわ出るわ、これでも主要モデルのみです。
改めて皆さんの底力を思い知らされました。奥様の意見を代弁
すると「あきれた男連中」との声が聞こえてきそうです。
カルティエ コレクション・プリヴェ・トーチュ
バシュロン 限定ジュビレ
バシュロン クロノメーターロワイヤル
パテック アニュアル
パテック 3796
ブレゲ クラッシッククロノグラフ
パルミジャーニ トリックオートマティック
ブランパン ヴィルレ
H・モーザー マユ
パネライ ヴェスプッチ
クロノスイス オレア
IWC ポルトギーゼ・ミニッツリピーター
ランゲ&ゾーネ ダトグラフ
ランゲ パーペチュアルカレンダー
大阪の友人が所有する限定モデル類、加賀の友人が所有する
鳴り物や高額クロノグラフ、どれも使用感バリバリです。日ごろ
お二人が口にする「時計は使ってなんぼ」をしっかりと実践して
いらっしゃる。だからこそ発する言葉に重みと真実味があるの
ですね。
時計雑誌も山ほど持ってきてもらいました。
ヴィンテージ・ウォッチや世界の腕時計等1999年、2000年時の
雑誌等とても一晩では読み切れません。時計を見るためにLED
付きのレンズ、キズミ等も各自忘れず用意して、じっくり観察体制に
なっています。あまり見る事に集中しすぎて息が詰まるくらいの
状態でした。
雑誌をめくっては一言、時計を観察しては二言、延々と話は尽き
ません。もし周りに時計に興味ない第3者がいたら変態集団に
思えた事でしょう。
こうして時計を見てみますと、お互い共通の好みが良く判ります。
奇をてらわず、流行に左右されないいつまでも身につける事が
出来る時計、コレクション用や観賞用ではなく、実際に活躍出来る
時計を念頭に選んでいると思います。それが後世に残る歴史的
ムーブメントやデザインをあしらった限定品であったとしても例外
ではありません。
皆さん平気で使用されるでしょう。
集中しすぎて熱気を帯びて来ますと、友人持参のゆずサイダーで
喉の渇きを潤しブレイクタイムを設けます。とても喉越しと後味が
すっきりしたサイダーでした。
これはその友人のお母様がプロデュース、販売しているオリジナル
です。姉妹品の塩サイダーも持参いただきましたが、たくさん飲むと
トイレが近くなりますので飲む機会を失してしまいました。
とても残念です。
話に夢中になりなりながらも睡魔は強烈に襲って来ます。うがいと
洗顔で乗り切り、ようやく床に就いたのが午前3時と相成りました。
私は温泉浴効果と高級時計に囲まれて寝たためか、びっしり寝汗を
かいて夜中に一度着替えたくらいでした。
翌日は、遅い目の起床とゆっくり朝食を取り、チェックアウトしたのは
午前11時でした。

